どんな痛みでも
ご相談ください
ペインクリニックは、痛みやしびれといった痛覚に特化した診療科です。頭痛から足先のしびれまで、疾患や外傷などにかかわらず、全身のありとあらゆる痛みやしびれを治療し、コントロールすることができます。
次に説明する身体の部位ごとの、痛みやしびれがあらわれる主な症状と疾患はほんの一部の例です。
痛み、しびれ、灼熱感、冷感といった知覚に関係した症状でお悩みの方は、どんな些細なことでも大丈夫ですので、お気軽にご相談ください。
痛みが起こる部位や原因
となっている病気
頭部・顔の痛み
頭部の痛みは、耐えがたいものです。
- 目の周り・目の奥の痛み
- 頬の痛み
- 顎の痛み
- 舌の付け根が痛い
- 舌の先端が痛い
- 耳の中が痛い
- メガネが当たる、耳の上が痛い
原因となる疾患
三叉神経痛・帯状疱疹後神経痛・歯科治療後の疼痛・片頭痛・緊張性頭痛・群発頭痛など
三叉神経に対する治療は難易度が高く、ペインクリニック以外では治療介入しにくい部位です。
首の痛み・腕~指の痛み
頚椎は脊髄の始まりの部分に近く、障害された部分によって肩から上肢の症状の他、全身へ症状が及ぶこともあります。
また、首が悪くて上肢痛(肩が痛い・親指と人差し指が痛い・中指だけ痛い)という症状を、神経根症といいます。当院で最も得意とする分野です。
- 首の痛さ、凝りがずっと続いている
- 首を傾けると肘に痛みが走る
- 首から手先までピリピリとした痛みが走る
- 首を上下すると腕や手がしびれる
- 肩こりがずっと続いている
- 服のボタンの掛け外しができない、文字が書きにくい
- 歩行が乱れる
原因となる疾患
肩の痛み
肩に痛みの元がある場合、痛みは肩だけに止まらず腕や肘まで影響を受けることが多いです。
- 四十肩、五十肩でつり革につかまれない
- 肩を回すことができない
- 腕を上げることができない
- 引き出しを開けるなど、肘を引く動作ができない
- 寝ていると肩の痛みで目が覚めてしまう
- 痛い方を下にして眠ることができない
原因となる疾患
肩関節周囲炎、腱板断裂、切開沈着性腱板炎、頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症など
胸の痛み
胸椎が原因で痛みが起こる場合、胸部のみに止まらず、背中や腰、下半身まで影響が及ぶことがあります
- 肋骨周辺が痛む
- 背中や腰などにも痛みがおこる
- 下肢がしびれたり、脱力感を覚えたりすることがある
原因となる症状・疾患
肋間神経痛、胸椎椎間板ヘルニア、胸椎脊柱管狭窄症、胸椎圧迫骨折などがあります。
肘の痛み
肘が原因の痛みは、手指の先まで影響を及ぼすことがあります。
- 肘から手指にしびれを感じる
- 肘の周辺がこぶのように腫れている
- タオルなどを絞る動作ができない
原因となる疾患
野球肘、テニス肘(上腕骨外側上顆炎)、変形性肘関節炎、肘部管狭窄症など
運動などで無理な動作や激しい動作を続けたことに関係するものが多くなっています。
手・指の痛み
手は狭い部分に神経、血管、骨が複雑に入り組んでいるため、動作をつかさどる神経も複雑です。
- 手首が痛む、曲げられない
- 指が曲がったままになってしまった
- 指を曲げることができない
- 指先がしびれている
- 缶ビールのプルトップやペットボトルの蓋が開けられない
原因となる疾患
頚椎椎間板ヘルニア・頚部脊柱管狭窄症・手根管症候群、手首のドゥケルバン腱鞘炎、母指CM関節症(おやゆびの付け根の関節の痛み)、ばね指、ヘバーデン結節・ブシャール結節など
背中の痛み
胸椎は肋間神経の障害などの他はあまり障害が起こりにくい部分です。
- 背中や肩甲骨が痛む
- 背中から脇腹にかけて痛む
- 背中にだるさが続く
- 背中が重い
- 背筋が伸ばせない
- 寝ている時は楽で、起き上がると背中に辛さが続く
原因となる症状・疾患
胸椎の圧迫骨折、腰椎の圧迫骨折の影響、帯状疱疹、肋間神経痛など
腰の痛み・下肢の痛み
腰椎は一番負荷のかかる場所で、そのため、椎骨も椎間板も少し他より大きくなっています。損傷すると腰からお尻、下半身などに大きな影響がでます。
また、腰が悪くて下肢痛(すね・太もも裏が痛い)という症状を、神経根症といいます。当院で最も得意とする分野です。
- ちょっとした動作の瞬間腰がギクっとなって激しく痛む
- 屈む動作ができず、靴下を履くなどが自分でできない
- 寝返りをうちたくても痛くてできない
- 寝ていて起き上がる時がつらい
- うつ伏せから上体を起こせない
- 椅子に座っていて立ち上がる時に腰が痛む
- すねの外側が痛い
- 太ももの裏から、ふくろはぎが痛い
原因となる疾患
坐骨神経痛
坐骨神経は、腰椎からでて、お尻から太股に至り、すねやふくらはぎなどに枝分かれして足指まで至る、非常に長い神経系統です。腰椎部分で損傷が起こると下肢全体に様々な障害が現れます。
- 腰やおしりが痛む、しびれる
- 片側の下肢だけが痛んだりしびれたりする
- 太股、すね、ふくらはぎ、足の裏など下肢の様々な部分が痛んだりしびれたりする
原因となる疾患
股関節の痛み
股関節は上体を支え、脚を自在に動かしたり股を開いたりする大切な場所で、大きな負荷がかかります。外傷などで股関節を痛めることも多いです。
- 股の部分の関節が痛む
- 体重をかけると股関節が痛む
- 脚の付け根、太股の前部が痛む
- 脚が開かずあぐらがかけない
原因となる疾患
変形性関節症、股関節炎、大腿骨頭壊死、臼蓋形成不全など
膝の痛み
膝も長年の負荷や酷使によって、軟骨成分がすり減り、骨と骨がぶつかってしまうなど、障害の多い部分です。
- 膝全体に腫れがある
- 膝に水が溜まっている
- 膝を曲げ伸ばしでギリっとした痛みがおこる
- 階段の上り下りが辛い
- 正座ができない
- 膝がガクッと力が抜ける
- 膝がグラついて歩行が辛い
原因となる症状・疾患
変形性膝関節症、半月板損傷、膝靱帯損傷、坐骨神経痛など
足の痛み
足の裏や甲、足指は、普段あまり意識しませんが、歩いたり、力を入れたりするために大切な働きをしており、全体重を支えている部分でもあるため、様々な障害があります。
- かかとが痛み、床につけない
- 足裏から足指の先にしびれがある
- 足指の付け根が痛む
- 足の甲が痛む
- 足からふくらはぎまで痛みが上ってくる
原因となる疾患
腰椎椎間板ヘルニア、腰椎脊柱管狭窄症、腰椎すべり症・アキレス腱炎、足底筋膜炎、足根管症候群、腓骨神経麻痺、外脛骨障害など
帯状疱疹による神経の痛み
- 神経に沿った帯状の湿疹(全身で可能性があります)
- ピリピリとした電気が走るような強い痛み
帯状疱疹
初めてかかったときに水ぼうそうをおこした水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が、身体から排除されず神経の奥深くに潜伏しており、体調不良などで再燃して神経に沿って活動を拡げていくものです。外見で目立つものは皮膚の症状ですが、同時に神経も炎症を起こし、強い痛みなどの症状を起こします。神経に対する適切な治療が遅れたり、放置したりすると、皮膚湿疹が治ったあともずっと痛みの症状が続く帯状疱疹後神経痛になるおそれもあります。皮疹発生から長期間経過してしまった場合、痛みが治りにくくなってしまいます。1日でも早い受診が、完治のためにはとても大事です。