痛くない神経ブロックを
目指して
神経ブロックと聞くと、物凄く痛いイメージをお持ちではないでしょうか？
当院では様々な工夫をする事により、痛みや負担の少ない治療を心がけています。
殆どの患者様は、無理なくブロック治療を継続されています。
超音波エコーやレントゲン（X線）透視を使用
目標まで最短かつ安全な刺入経路を確認します。
血管や重要臓器を避けることで、安全で痛みの少ない治療を行います。
Cアームを使用した透視下神経ブロックについて
当院の神経ブロック治療はCアームを使用したレントゲン透視下で行っております。
通常のレントゲン装置は、せいぜい上下の調節ができる程度ですが、Cアームは自在に移動でき、さらに文字通りアルファベットのCの形をしたX線照射部と受光部を自在な角度に回転することも可能なデジタルレントゲン検査装置です。
当院では、通常は外科手術などで患部の内部を確認するために用いるこのCアームによって、対象部分をリアルタイムにモニターで確認しながら神経ブロック注射を行っています。
神経ブロック注射でこの装置を導入している医療施設はまだ珍しいのですが、しっかりと患部を目視しながら正確でスピーディに施術を行うことができ、患者様の負担を大きく減らすことができます。
神経ブロック針への
こだわり
献血用:1.4mm 採血用:0.8mm
神経節ブロック針は、それよりもさらに細い専用の針を使用しています。
先端の形状も、神経を傷つけ難い形になっています。
局所麻酔
神経ブロック注射の際には、最初に局所麻酔をして治療による痛みを感じないように配慮しています。局所麻酔も注射で行いますが、通常の採血やワクチンなどで使用するものよりずっと細い、直径0.5mm以下の針を使用していますので、皮膚に刺す際にチクっとする程度です。
麻酔が効いたことを確認してから治療を始めますので、患者様の状態にあわせた治療用の針を患部の神経まで誘導する間はほとんど痛みを感じることはありません。
しかし、体質などによって麻酔が効きにくい、早く効果が切れてしまうといったこともありますので、治療中に痛みを感じた場合は遠慮無くその旨お伝えください。すぐに局所麻酔を追加するなど対処しますので、ご安心ください。
挿入方法の工夫
神経は髄膜という外膜で保護されています。通常の神経ブロック注射は、この外膜を貫通させて直接神経に注射を行う「神経鞘内ブロック」という方法で行うため、数ある治療法の中でも特に治療の際に痛みが強いと言われています。
当院では患者様の状態にあわせて、この神経鞘内ブロックの他に、ブロック用の針を神経の髄膜に柔らかく接触させる方法や、脊椎から左右に分かれて身体全体へ向かう神経根の出口から硬膜外腔という空間にブロック針を滑りこませて神経根から先に至る神経を麻痺さる方法など「神経鞘外ブロック（神経血管叢内ブロック）」といった痛みを感じない方法を組み合わせながら、治療を進めています。
一時的な痛み止めでは
ございません
一回で全ての痛みを取り去る事はできませんが、ブロックを繰り返す事により、段階的に痛みが少なくなってきます。1歩ずつ階段を降りるように、改善していきます。
また、長期的な効果をもつ、パルス高周波・高周波熱凝固を積極的に行っています。
神経ブロックの注射による
痛みについて
神経に針が当たる際だけの一時的なものです。手術や外傷などの傷のように、しばらく痛みが続くようなことはまずありません。
また、注射針を刺した部分の痛みも、通常の献血や予防接種などのように、痛みが持続するケースは稀です。またたとえ痛みが残るとしても数日で解消しますのでご安心ください。
神経ブロックの注射を
受けたくない方へ
神経ブロック注射は痛いものという情報が多く出ています。確かに、神経に注射をする際の痛みはあるのですが、当院の治療では、様々な配慮によって多くの患者様からは、術後に「思ったほど痛くなかった」という声をいただいています。
しかし、中にはどうしても注射が怖い、嫌いだという方もいらっしゃいます。そういう方の場合、注射の際に余計に緊張してかえって痛みが増してしまうようなこともあります。どうしても注射は苦手だということを初診の際に仰っていただければ、無理に神経ブロック注射をお勧めするようなことはありません。どんな治療方法が効果的か、相談しながら決めていきましょう。