足汗がひどい!何とかしたい
足汗も局所多汗症の一つです。
交感神経の異常興奮が原因で、アセチルコリンが過剰分泌され汗腺からの発汗が増えています。
足底は、皮膚は厚く、外用薬の効果があまり期待できません。
- 交感神経の異常興奮
- アセチルコリン分泌量増加⬆️
- 汗腺に到達し、汗💦が出る
多汗症の治療は、上記❶・❷・❸のいずれかを抑制する必要があります。
水道管に例えると、図のようになります。
①止水栓を閉める
- 選択的ETS
- 腰部交感神経節ブロック
②ハンドルを閉める
- アポハイドローション(外用)
- エクロックゲル(外用)
- ラピフォートワイプ(外用)
- プロバンサイン(内服)
③蛇口を塞ぐ
- イオントフォレーシス
- 塩化アルミニウム
もちろん、治療効果も1>2>3の順です。
イオントフォレーシスは足底多汗症にも使用可能です。
週1〜2回行う必要があり、治療を止めると元に戻ります。
自費診療でボトックス局所注射も可能ですが、末端は痛覚が発達しており、かなりの痛みを伴います。効果も3ヶ月程度です。
過去には、腹腔鏡下「腰部」交感神経切除術も行われていましたが、腹部〜側腹部に多数の傷跡が付き、現実的ではありません。
当院では、レントゲン透視下の精密注射の技術を使い、「腰部交感神経節ブロック」を行なっています。
足汗の治療
「腰部交感神経節ブロック」
腰部交感神経節ブロックは足底多汗症(足蹠多汗症)に対するものであり、膝裏(膝窩)にも効果があります。
- 局所麻酔による手術(30分)
- 日帰り手術で可能
- 約2年効果が持続
全身麻酔は不要です。
施術後にはアルコールブロックを行うため、約2時間の安静が必要です。
腰椎L2・3の交感神経節にレントゲン透視下で専用の注射針を挿入し、高周波電気凝固を行った後、
アルコールブロックによって交感神経を変性させます。
施術は片側ずつ行われ、効果は2年間持続します。
保険適用であり、日帰りの場合の費用は約7,500円(自己負担割合は3割)です。