足汗はうつる?男女差は?
根本治療は?
足汗(足底多汗症)も、局所多汗症の一つで、男女差はないと報告されています。
遺伝要素はありますが、他人にうつるという事はありません。
足汗の根本的治療は、現状「腰部交感神経節ブロック」のみとなります。
第二腰椎(L2)・第三腰椎(L3)レベルの交感神経節に、エタノールを注入し神経変性させます。
注射ですので、チクっとした痛みはありますが、大きな疼痛を伴う手技ではありません。
この注射はレントゲン透視下での、ミリ単位の針調整が必要です。
- 日帰りで施行可能
- 保険診療(1カ所 約7,000円)
- 保険診療上、1回/月の回数制限があります。
- L2・L3を施行した場合、効果は約2年間です。
施行方法としては、右足L2・左足L2の順で行い。効果不十分であればL3を追加するのが良いと思います。
遠方の方や、お仕事などで時間が限られる方は、自費診療にて来院回数を減らすことも可能です。ご相談ください。
起こりうる合併症
陰部大腿神経炎(5%)
腰部交感神経節と陰部大腿神経は解剖学的に近く、腰痛・鼠径部・大腿部の知覚低下や痛みが数週間続く事があります。
射精量減少(2%)
男性の場合は、両側L1が遮断されてしまうと射精時の括約筋が一時的に障害されるため、射精量が少なくなる可能性があります。勃起不全(ED)ではありません。性交は問題なくできます。数週間で改善する事が多いです。直近で挙児希望がある場合には、考慮する必要があります。
尿管損傷
非常に稀ですが、刺入時に尿管に触れると血尿が出る事があります。文献的には報告されていますが、当院ではありません。